【EU】2022.07.07 発表
欧州環境庁(EEA)は、循環型経済の原則を採用した建物の改修が、エネルギー効率の改善や2050年までの気候中立の実現に大きく貢献すると報告した。EEAによると、建物は多くの建築資材やエネルギーを消費する。また、現在EUにある建物の潜在的な温室効果ガス(GHG)排出量(天然資源の採取や建材への加工過程で出るGHG)は、ライフサイクルでみた建物のGHG排出量の約4分の1を占めている。新たな建材の利用を回避できれば気候変動の緩和になる可能性が大きく、EEAは、材料や製品を長く使用したり廃棄物を再利用又はリサイクルしたりする循環型経済の原則を取り入れて建物の改修を行うことの利点を分析した。特に、既存の建物の寿命延長や建物の使用効率の向上などは、CO2の排出減と建材の節約に効果的だという。さらに、リサイクル材料や解体できる設計の材料を使用するなどして今ある建物の改修を行えば、2022年から2050年の間に累計約6億5000万トンの建材を削減でき、相当な量のCO2を排出せずに済むと試算される。
【欧州環境庁】
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