【国連】2022.06.17 発表
国連砂漠化対処条約(UNCCD)は、マドリードで開催された「砂漠化および干ばつと闘う世界デー」について報告し、干ばつに対する回復力向上のための早急な行動を世界に呼びかけた。UNCCDの最新の報告書によれば、2000年以降、干ばつは29%増加しており、2050年までに世界で4人のうち3人が影響を受ける可能性があるという。5年前のアフリカ南部の干ばつでは2000万人が飢餓に瀕し、今年チリでは13年連続の干ばつに見舞われ、メキシコでは水を配給制にしている都市があるなど、干ばつは各地で深刻化し、食料危機だけでなく貧困、紛争、移住にも拍車をかけている。「世界デー」では科学者、政策決定者、若者らが、さまざまな気候変動シナリオによる干ばつリスクに基づく科学の役割、干ばつ緩和・適応の成功事例、実行可能な干ばつ政策について議論を交わしたほか、意識啓発のための情報ブースが市中心部に設置された。早期警戒・監視システム、広範な協力体制、伝統的知識と革新的アプローチの組合せなどが干ばつ管理に有効であり、特に脆弱な地域社会における干ばつへの備えが急がれる。
【砂漠化対処条約】
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