【フィンランド】2022.06.09 発表
フィンランド政府は2022年6月9日、現行の気候変動法(2015年発効)を改正した新たな気候変動法案を議会へ提出し承認を求めた。可決された新法は翌10日に大統領の承認を得て7月1日に発効する見通し。
現行法は2050年の排出削減目標のみを定めているが、改正法では2030年・2040年目標(1990年比で2030年までに60%減、2040年までに80%減)を盛り込み、2050年目標を更新(2050年までに少なくとも90%減:努力目標95%減)。国の気候変動対策の指針となる、排出削減と気候変動適応を目指す4つの政策計画について規定しており、対象を土地利用部門にも拡大し、カーボンシンク(炭素吸収源)の強化に向けた目標を初めて設定している。同法の下、各省庁は計画の策定を義務付けられ、政府は気候目標の達成状況を監視し、追加対策の必要性の有無を判断する。また、同法は、気候変動の影響を強く受けるサーミ人(北部の先住民)に関する政策策定を支援しサーミ人の観点から提言する、独立した専門家組織の設置等も定めている。
【フィンランド環境省】
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