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[海外エコニュース一覧]

【研究機関】2022.05.30 発表

世界気象機関、国連食糧農業機関等、東アフリカの干ばつによる飢餓の悪化に警鐘

 世界気象機関(WMO)、国連食糧農業機関(FAO)など14の気象・人道支援機関は、東アフリカ(ソマリア、エチオピア南東部、ケニア東部)で長引く極度の干ばつにより飢餓の脅威が迫っているとの声明を発表した。雨季の降雨不足が4回続くのは少なくとも過去40年で初めてで、すでにケニアとエチオピアでは計360万頭の家畜が死亡、ソマリアとエチオピア南部では100万人以上が避難を余儀なくされた。気温が非常に高く水不足が深刻化、6~9月の乾季も続くと予想され、放牧地の劣化が加速、作物の収穫も大幅に減少するという。現在1670万人が急性食料不安の高い状態にあり、9月には2000万人に増加する見込みである。10~12月の雨季も降雨不足が予想されており、食料不安と栄養不良が2023年に更に悪化。命を救う行動拡大が直ちに必要だという。WMOは、東アフリカの降雨不足は自然変動であるラニーニャが複数年に及んだことが一因だが、人為的な気候変動が自然発生の気象・気候現象を極端化し、干ばつを悪化させると指摘している。
【世界気象機関】

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