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【ドイツ】2022.05.25 発表

ドイツ 連邦政府が建築部門におけるCO2価格の分担に関する法案を承認

 ドイツ連邦内閣は、建築部門におけるCO2価格の分担に関する法案を承認した。これは今年4月に連邦経済気候保護省(BMWK)、連邦建設省(BMWSB)、連邦法務省(BMJ)の間で合意された骨子に基づき草案されたもの。2021年以降、ドイツでは二酸化炭素(CO2)の排出量に応じた費用が設定されており、暖房や自動車燃料の燃焼時に排出されるCO2価格は 1トン当たり2025年には最大55ユーロまで段階的に引き上げられる予定となっている。建築部門では、CO2価格は、賃貸人にエネルギー効率を高めるための改修と賃借人に省エネルギーを促すことを目的としているが、賃貸人はCO2価格のための追加費用を完全に賃借人に転嫁できることから期待されるような効果が発揮できていない。この状況を打開すべく、連邦政府は、建築物の持つ効率に応じてCO2価格を分担する段階的なモデルの導入を目指している。特にエネルギー効率の低い住宅用建築物ではCO2価格の90%を賃貸人、10%を賃借人が負担、またエネルギー効率の高い建築物では、賃貸人によるCO2価格を負担の免除が定められている。さらに、非住宅用建築物の場合はその分担率を50対50にすることが定められている。一方で歴史的に重要な建築物や社会的・文化的特性を持つ建築物やガスボイラーの代替燃料への切り替えといった対策などに対し、価格負担を免除する例外措置も設けられている。法案の施行は2023年1月を予定している。
【ドイツ連邦経済気候保護省】

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