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【国際機関】2022.05.19 発表

国際エネルギー機関、G7諸国に重工業部門からの排出削減の取組の加速を要請

 国際エネルギー機関(IEA)は、G7諸国の重工業からの二酸化炭素(CO2)排出削減に関する報告書を公表し、G7が牽引役となって世界の重工業のエネルギー移行を推進することを求めた。同報告書は2022年のG7議長国ドイツの要請により作成され、5月に開催されるG7気候・エネルギー・環境大臣会合に向けて政府、産業界などに情報を提供する。G7とEUは世界の経済の約40%、エネルギー需要の30%、エネルギーシステムからのCO2排出の25%を占め、重工業部門の直接のCO2排出量は世界のエネルギーシステムからの排出量の6分の1超にあたる年間約60億トンに達する。特に鉄鋼とセメントの製造は排出量が多い上に、削減技術の多くは試作や実証段階にある。同部門の脱炭素化には資金や技術などを持つG7諸国が先導して取り組むことが不可欠である。報告書はG7への提言として、エネルギー移行の長期的な目標の策定、暫定的な製造技術の容認、ゼロ排出に近い製造技術による製品を差別化した市場の創出、ゼロ排出に近い製造技術の明確な基準値・定義・測定法などの策定などを求めている。
【国際エネルギー機関】

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