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【国連】2022.05.11 発表

国連砂漠化対処条約、干ばつリスク上昇を警告し緩和対策加速を要請

 国連砂漠化対処条約(UNCCD)は、干ばつリスクの急上昇を警告する報告書「数値で示す干ばつ現況2022年版」を発表した。報告書によると、2000年以降、干ばつの発生頻度と継続期間は29%増加した。2000~2019年の間、アフリカは世界で最多の134回の干ばつに見舞われた。うち70回がアフリカ東部に集中している。同期間の被害人口は世界全体で14億人を超え、水害に次ぐ。死亡数は1970~2019年に65万人に及び、自然災害の中で最多である。1998~2017年の干ばつによる経済的損害は、世界全体で1240億ドルにのぼる。気候変動のみを考慮した予測でも、今後数十年間に129ヶ国で干ばつが増加し、2100年までに気温が産業化前比で3℃上昇すると干ばつ被害は現在の5倍になるという。干ばつ対策の要点は、水循環と土地肥沃化に配慮した土地再生にあり、そのための資金動員、協力体制の確立、衛星観測・AI等新技術によるモニタリング・早期警報システムの整備、総合計画の策定・実施等が急務である。
【国連砂漠化対処条約】

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