【カナダ】2022.04.14 発表
カナダは、2022年版の国家温室効果ガス(GHG)インベントリ報告書を国連に提出した。これによると、2020年の同国のGHG排出量は、前年比8.9%減の672メガトン(CO2換算)となった。2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)の影響が顕著で、多くの部門でGHG排出量が減少した。例えば運輸部門の同排出量は、前年比12%減(27メガトン減)となり2005年の水準まで戻っている。また、経済全体として、2020年の国内総生産(GDP)当たりのGHG排出量も1990年からは39%減少している。これは、燃料の脱炭素化や効率の向上、産業プロセスの近代化、経済の構造変化によるという。ギルボ環境・気候変動相は、パンデミックからの経済回復が進むにつれGHG排出量は再び増加するとみられるが、主に石炭火力発電の段階的廃止による発電量の減少、メタン排出量の減少(2年連続)、排出削減と経済成長の両立などの政策効果が出ており2050年までのGHG排出実質ゼロ目標は達成可能だ、と説明する。
【カナダ環境・気候変動省】
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