アメリカ環境保護庁（EPA）は、特定の製品に現在も使用されているアスベストを禁止する規則案を発表した。現在、輸入・使用実態のある唯一のアスベストであるクリソタイルアスベストについて、以下にあげる製品への製造・輸入、加工、販売、商業利用が禁止され、廃棄と記録保存が義務付けられる。

　・クロルアルカリ生産で使用するダイヤフラム
　・化学製品産業で使用するシートガスケット、このほかのガスケット
　・石油産業で使用するブレーキブロック
　・自動車の交換部品（ブレーキ、ライニング）、このほかの車両摩擦材
　・アスベストを含む消費者向け製品の多くは現在製造されていないが、消費者向けの自動車の交換部品（ブレーキ、ライニング）とガスケットは対象

　この規則案は、2020年12月に公表されたアスベストのリスク評価に基づく。EPAはリスク評価第2部として、レガシー使用と廃棄、クリソタイル以外の種類のアスベスト繊維、タルク・タルク含有製品へのアスベスト使用状況についてリスク評価を実施し、2024年12月に結果を発表する。
【アメリカ環境保護庁】