カナダ環境・気候変動省は、石油・ガス部門のメタン排出削減の強化に向けた規制等を準備するための審議資料を公表し、意見公募を開始した。同国は、2030年までに同部門のメタン排出量を2012年比で75％以上削減することを約束しており、この目標を達成するための新たな規制をまとめるため、州や準州、先住民、産業界、利害関係者からの意見を募っている。排出削減技術、将来的な規制の策定手法、メタンの測定・監視・報告に関する選択肢、及びメタンに対する排出削減の強化と他の政策（炭素価格付けや同部門の排出上限や排出削減など）との関連、などのテーマについて、2022年5月25日まで意見を受け付ける。カナダ政府は、これらの意見も踏まえながら規制案をまとめ、2023年初めに公表する予定である。同国の石油・ガス部門は産業界最大のメタン排出源であり、温室効果ガス（GHG）排出量を2030年までに2005年比40～45％減、2050年までに実質ゼロとすることを目指す同国にとって、同部門のメタン排出削減は不可欠だという。
【カナダ環境・気候変動省】