【フランス】2022.03.18 発表
フランス政府は、海藻サルガッスムが大量に繁殖し海岸に漂着する問題への対策をさらに4年延長する第二次サルガッスム計画(2022~2025年)を発表した。サルガッスムはホンダワラ属の海藻で、2011年以降フランス領西インド諸島やカリブ海諸島、南米北岸の海岸に大量に打ち上げられるようになった。近年はその量や頻度が増加し、健康、環境、経済の各面で悪影響を及ぼしている。特に観光産業への打撃は大きい。分解時に放出される硫化水素など有毒ガスによる健康被害のほか、海中でも分解による溶存酸素の低下や有害物質の放出、日光を遮るなど海洋生物への影響も指摘されている。今回の第二次計画は、2018年の第一次計画に続いて、特にマルティニーク島やグアドループ島など被害を受けている自治体を支援するもので、予算は前回からほぼ30%増額し、4年間で3600万ユーロを用意した。海中・陸上のサルガッスム回収や、健康被害の監視と予防のほか、大量繁殖の解明や発生予測など基礎的研究、回収した海藻の保管や活用の応用研究も支援する。
【フランス環境省】
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