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【国際機関】2022.01.14 発表

国際エネルギー機関、世界の電力需要は2022〜2024年も増加し、市場の不安定化とCO2高排出につながる恐れがあると予測

 国際エネルギー機関(IEA)は電力市場報告書の2022年1月号で、世界の電力需要は2021年に急増、構造改革を加速しなければ需要増は今後3年間続き、市場が不安定化しCO2高排出が続く可能性があると発表した。
 2021年は急速な景気回復や冬の寒さ等により、世界の電力需要が前年比6%(1500テラワット時)増加し、2010年以降で最大の増加率、過去最大の増加量だった。2021年の主要卸売電力市場のIEA価格指標は前年と比べほぼ倍増、2016~2020年の平均を64%上回った。天然ガスの価格が高騰する中、石炭火力発電は9%増加して需要増の半分超を占め、過去最高を記録。発電全体のCO2排出も過去最高だった(7%増)。2022~2024年の需要は年平均2.7%増の見通しだが、COVID-19やエネルギー価格高騰が不確定要素だという。
 ビロルIEA事務局長は、電力価格急騰が多くの家庭や企業を苦しめ、社会・政治的緊張を引き起こす恐れがあるとし、早急な対策を要請。低炭素技術への投資拡大や次世代送電網の増強が必要だとしている。
【国際エネルギー機関】

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