イギリス環境・食糧・農村地域省（DEFRA）は、環境に貢献する農家や土地所有者に報酬を与える計画の一環として、2つの新たな環境土地管理スキームを発表した。これらは、2030年までに種の減少を食い止める、2042年までにイングランド全域で最大30万ヘクタールの野生生物生息地を回復する等の目標に向けて極めて重要な役割を果たすという。
　このうち「地域自然回復」スキームは、農地や田園地帯の自然回復を目指す農家の地域レベルの取組（野生生物生息地の創出、植樹、泥炭・湿地の回復等）に対し費用を支払う。一方、「景観回復」スキームは、土地利用や生息地回復のより抜本的な変革（自然保護区の設置、氾濫原の回復、森林・湿地の創出等）を支援する。先に発表された、持続可能な農業活動を促す「持続可能な農業インセンティブ」も含め、各計画は農家や土地所有者に幅広い自主的な選択肢を提供するよう策定されており、既に3000人超の農家が試験に参加している。
　DEFRAは地域自然回復プロジェクトの第1弾の申請受付を近く開始する。
【イギリス環境・食糧・農村地域省】