【EU】2022.01.06 発表
欧州委員会は、大規模燃焼プラントからの大気汚染物質排出削減の実施決定を承認した。大規模燃焼プラントは主要な大気汚染源であり、EUで年間約40万人の若年死の要因となる公衆衛生上のリスクである。EUでは2010年に有害物質の産業排出から人と環境を保護することをめざす産業排出指令(IED)を採択しており、約3500の大規模燃焼プラントがIEDの適用対象となっている。今回の実施決定は、大規模燃焼プラントに対して、排出量と環境への影響を最小化する利用可能な最良の技術(BAT)に基づいた許可を得て運転することを義務付けている。また実施の継続性や加盟国と事業者にとっての明確性と法的確実性の確保も重視している。部門別、また石炭・天然ガス・バイオマスなど燃料別の排出レベルや、燃料の燃焼、燃料のガス化、混合焼却プラントでの廃棄物処理・回収の許容レベルを示すなど、BATの適用の強化を通じてEU市民と環境の保護をめざす。
この実施決定は2017年に承認済みであったが、裁判所が手続き上の理由から破棄を命じたため今回再度の承認となった。
【欧州委員会】
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