【EU】2021.11.15 発表
欧州環境庁(EEA)は、報告書「欧州における大気汚染の健康への影響」を発表し、3つの主要な汚染物質(微小粒子状物質、二酸化窒素、地表オゾン)が2019年に人々の健康に与えた影響を分析した。報告書によれば、欧州の大気質は2018年に比べ改善しているものの、なお最大の環境健康リスクであり、2019年には微小粒子状物質への曝露が原因で30万7000人が早期に死亡している。しかしすべてのEU加盟国が、世界保健機関(WHO)が推奨する新しい大気質ガイドライン基準(5µg/m3)に達していたら、少なくとも17万8000人(58%)の早期死亡を防ぐことができた可能性があるという。
また同報告書では、2030年までに微小粒子状物質への曝露に起因する早期死亡を、2005年比で55%超削減という目標を掲げるEU行動計画の進捗状況も評価。2005年から2019年では、早期死亡数は約3分の1減少しており、EUは目標達成の軌道に乗っている。
この報告書は、2021年11月18日、19日に行われるEU大気浄化フォーラムに先立って発表されたものである。
【欧州環境庁】
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