【国連】2021.10.26 発表
国連環境計画(UNEP)は、2030年の温室効果ガス(GHG)排出量予測とパリ協定の目標に相応する排出量との差を評価した「排出ギャップ報告書2021年版」を公表した。これによると、各国が提出した新規又は更新版の国別約束(NDC)では従来の2030年排出量予測の7.5%しか削減できず、地球の温暖化は今世紀中に産業化以前比で2.7℃以上となる見通し。温暖化を2℃に抑えるには2030年の排出量を従来予測より30%、1.5℃に抑えるには55%削減する必要がある。これまでに49ヶ国及びEUが排出実質ゼロ目標を発表しており、これが完全に実施されれば温暖化を2.2℃に抑えられる可能性がある。だが、多くの目標は曖昧で、行動を2030年以降に先延ばしにしているという。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり2020年のCO2排出量は減少したが、2021年には再び増加し、2019年の記録に迫る勢い。その他、2021年版の報告書ではメタン及び市場メカニズムが排出削減で果たし得る役割を分析している。
【国連環境計画】
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