【EU】2021.10.26 発表
欧州委員会は、脱炭素化やエネルギー効率化、エネルギー安全保障の強化などを柱とする「欧州エネルギー同盟」の進捗状況をまとめた報告書2021年版を採択した。報告書によると、明るい材料もあるが、2050年までに気候中立を実現するという目標を達成するにはさらなる努力が必要である。具体的には、2020年にEUにおける発電量は再生可能エネルギーが化石燃料を初めて上回り、同エネルギーが最大の電源となったこと、EU加盟9ヶ国が石炭火力発電を段階的に廃止していること、2020年のEUの温室効果ガス(GHG)排出量が1990年比で31%減となったことなどが報告されている。一方、2019年のEUの一次エネルギー消費量は前年比1.9%減、最終エネルギー消費量は同0.6%減となったが、どちらも2020年及び2030年の省エネ目標の達成に必要な水準には及ばない。また、エネルギーの輸入依存度が過去30年間で最も高い水準となっていることや、域内で最大3100万人に影響が出ているエネルギー貧困の問題なども課題だという。
【欧州委員会】
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