【国連】2021.10.21 発表
国連環境計画(UNEP)は、プラスチックなどによる世界的な海洋ごみ問題についての評価報告書を公表した。これによると、プラスチックを主とする海洋ごみの問題によって生態系等への脅威が高まっており、プラスチックの大幅な削減は喫緊の課題である。各国が政治的意思をもって早急に対策を行うことが求められている。報告書は、海洋ごみの85%をプラスチックが占めると説明し、海洋ごみが急増するなか、このままでは2040年までに海洋に流れ込むプラスチックの量は約3倍になると警鐘を鳴らす。これは、世界中で海岸線1メートルごとに年間約50kgのプラスチックごみが海洋に流出する計算である。報告書は、こうした汚染がいかに人体や生態系、世界経済、気候に深刻な影響を及ぼしているかを示しながら、プラスチックを直ちに削減し、プラスチック製品のバリューチェーン全体の改革を促進すること等を求めている。持続可能な消費や生産、企業による代替品の開発・導入、より責任ある選択をするための消費者意識の向上など、循環型経済への移行が必要だという。
【国連環境計画】
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