【イギリス】2021.10.01 発表
イギリス環境・食糧・農村地域省(DEFRA)は、野生生物の違法取引(IWT)対策に取り組む17のプロジェクトに新たに720万ポンドを拠出すると発表した。IWTは、世界全体で年間170億ポンドに上ると推定される深刻な組織犯罪で、絶滅の危機にある生物を脅かすほか、腐敗を助長し、貧しい人々から生計手段を奪い、生態系の炭素貯蔵能力も劣化させている。イギリス政府は毎年IWTチャレンジ基金を通じ世界各地のプロジェクトを助成しており、2021年はアジア8件、アフリカ6件、南米3件のプロジェクトが対象になった。このうち、フィリピンのセンザンコウ保護プロジェクトは、違法取引が急増し深刻な危機にある哺乳類センザンコウの保護を社会の利益に結びつけるとともに取り締まりを強化して密猟を防ぐもので、ロンドン動物学会が地元社会と協力して実施する。このほかネパールのベンガルトラの保護、ボリビアとペルーでのローズウッド材などのIWT犯罪網の撲滅、インドネシアのオランウータン保護などがある。
【イギリス環境・食糧・農村地域省】
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