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[海外エコニュース一覧]

【EU】2021.09.29 発表

欧州環境庁、2017年の欧州の産業に起因する大気汚染の社会的費用は2770億〜4330億ユーロと報告

 欧州環境庁(EEA)は、2017年の欧州における大型産業施設から排出された大気汚染物質や温室効果ガス(GHG)による社会的費用は2770億~4330億ユーロになる、との分析結果を公表した。欧州の産業界は環境や気候への負荷を減らす取組を大きく進展させてきてはいるが、産業に起因する大気汚染の社会的費用は依然として高いことが示された。この分析は、欧州汚染物質排出移動登録(E-PRTR)制度の排出データに基づくもので、報告を行った大型産業施設は1万1655に上る。今回算出された社会的費用は2017年のEUの域内総生産(GDP)の約2~3%に相当するという。また、同費用の約半分は、欧州における大型産業施設のわずか2%程度、211施設に起因している。特に、社会的費用の大きい上位30施設のうち24施設は火力発電所で、そのほとんどが石炭火力発電所である。EEAは、欧州のグリーンディールや汚染ゼロに向けた行動計画は、産業界が重要な役割を果たしつつ環境配慮型の経済への移行を可能にするものだと説明している。
【欧州環境庁】

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