【研究機関】2021.08.13 発表
世界気象機関(WMO)は、2021年8月11日にイタリアのシチリア島で観測された48.8℃がヨーロッパ大陸の史上最高気温となるか検証中と発表した。この高温は、ギリシャ、トルコに大規模森林火災をもたらした熱波に続いてイタリア、スペイン、北アフリカの一部を襲った熱波の期間中に観測された。WMO気象・気候極値アーカイブによると、現在確定されているヨーロッパ大陸の最高気温は、1977年7月10日にアテネで観測された48.0℃である。
2021年8月9日に発表されたIPCC第6次評価第1作業部会(WG1)報告書「気候変動2021:自然科学的根拠」によると、全球の気温上昇2℃以上の場合、地中海ヨーロッパ側では、今世紀半ばまでに極端な高温・低温、干ばつ・乾燥の増加、降水量減少、火災気象の増加、海面の上昇、積雪の減少、風速の減少などの気候的な影響駆動要因(CIDs)の変化が複合して起こるという。地中海北アフリカ側では、降水量の減少、火災気象の増加、風速の減少、乾燥・干ばつの増加が予測される。専門家は、50℃超えの可能性も考慮した備えが必要と警告する。
【世界気象機関】
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