カナダ環境・気候変動省は、先住民ガーディアン試験プログラムに基づき、先住民のファーストネーションズが実施する新たなプロジェクト10件に対し各6万ドル、総額60万ドルを助成したと発表した。同プログラムの目的は、昔から自然環境を維持・管理してきた先住民に、その経験や伝統的知識を生かして土地や水を守り続けてもらえるよう支援し、生態系の保全や持続可能な経済発展、カナダの景観と先住民文化との結びつきの維持を図ることである。プロジェクトによって雇用も生まれ、先住民は、生態系の健全性の監視、文化的価値ある土地の維持、自然や種の保護といった役割を担う。今回の助成対象には、ノースウエスト準州における湖での乱獲や観光公害を防ぐための監視プロジェクトも含まれる。先住民は、湖の管理者（ガーディアン）として、当該地域の文化的な重要性、土地や水の歴史などを旅行者や地域住民に学んでもらう取組も行う。同国は2021年度予算において、同プログラムへの継続支援を含めさらに23億ドルを自然環境保全に充てる計画だという。
【カナダ環境・気候変動省】