カナダ環境・気候変動省は、同国政府とブリティッシュコロンビア州政府が自然保護に関する新たな二者間協定の策定に向けて準備を進めていることを報告した。両政府は、1年以内の協定成立に向けて尽力しており、野生生物の生息地の保護・回復及び気候変動に対する生態系の回復力強化を目指し先住民族と協働で新たなアプローチを探るという。また、カナダ政府は、様々な自然保護の取組に対してまず200万ドルを拠出し、協定の策定を支援する。協定準備の一環として、絶滅危惧種に指定されているニシアメリカフクロウの個体数の回復に向けた既存の取組に対する支援に直ちに着手し、同種をはじめとする絶滅危惧種の保護と生物多様性の向上のための試験プロジェクトを行うことも明らかにされた。同州は2006年、ニシアメリカフクロウの個体数の回復を図るための戦略を採択し、生息地の保護や、捕獲したニシアメリカフクロウを繁殖させ生まれてきたフクロウを保護下の生息地に放す取組などを実施している。同州には、世界で唯一となるニシアメリカフクロウの繁殖施設がある。
【カナダ環境・気候変動省】