メインコンテンツ ここから

[海外エコニュース一覧]

【EU】2021.02.24 発表

欧州委員会、新たなEU気候変動適応戦略を採択

 欧州委員会は、気候変動による不可避の影響(熱波、干ばつ、森林火災、海面上昇など)への備えを強化・加速するため、新たなEU気候変動適応戦略を採択した。EUでは、異常気象の頻発化による経済損失が増加しており、すでに年平均120億ユーロを上回っている。健康面でも、2019年は熱波による死者が2500人にも上った。新戦略では、気候変動に強い社会の構築に向け、気候影響と適応策の知見向上、適応計画と気候リスク評価の拡大、適応行動の加速、世界的な適応力強化への支援に取り組む。具体的に、適応行動を促すデータやリスク評価ツールを拡充する取組を提案。全ての人々が情報を利用できるよう、欧州のプラットフォーム「Climate-ADAPT」も改善・拡大する。気候変動は全ての社会・経済に影響を及ぼすため、適応行動は体系的でなければならないとし、分野横断の優先事項として、マクロ的な財政政策に適応策を組み込むこと、自然を基盤とした解決策、地域の適応行動、の3項目を提示。また国際的な資金や適応に関する世界的な取組の拡大等を通じて国際的な適応力と備えに対する支援を強化し、特にアフリカや小島嶼開発途上国に重点を置くという。
【欧州委員会】

前のページへ戻る