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【国連】2021.02.03 発表

国連環境計画、食料システムが生物多様性喪失の主要因であるとする報告書を公表

 国連環境計画(UNEP)は、英国王立国際問題研究所(チャタムハウス)等と作成した報告書を公表し、世界の食料システムが生物多様性の喪失に与えている影響は甚大であり、システムの転換が急務であると指摘した。過去数十年間、より安い食べ物を追求して、肥料、殺虫剤、エネルギー、土地、水などを大量に投入する食料生産が行われてきた。農業は絶滅の恐れのある2万8000種の86%にあたる2万4000種に対して脅威になっているという。世界の食料システムは人為的な排出の約30%を占めており、生物多様性喪失だけでなく気候変動の要因でもある。報告書は、食料システム改革のために、次の3つの行動が必要だと指摘する。
1)植物性食品中心の食習慣へ転換する
2)自然のままの土地を保護・確保し、農業への転用を抑制する
3)投入物を制限し、自然への影響が少なく生物多様性を守る農業慣行へと移行する
 3つは相互に依存しており、食習慣の転換が最初に起こることによって、第二、第三の行動の範囲が拡大するという。
【国連環境計画】

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