【EU】2020.11.05 発表
欧州環境庁(EEA)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)と欧州の環境に関するブリーフィングを公表し、COVID-19対策が環境面にプラスとマイナスの影響を与えていること等を報告した。都市封鎖により大気質の改善や温室効果ガス(GHG)排出量の減少、騒音の緩和といった短期的なプラスの環境影響がある一方、使い捨てプラスチック使用量の増加などマイナスの影響があるという。
この他の主な分析結果は次のとおり。
・パンデミックは自然と社会のシステムが相互に関係していることを一層浮き彫りにし、社会の回復力は自然環境の回復力にかかっている。
・生物多様性の減少と集約的な食料システムが人獣共通感染症の発生リスクを高める。
・大気質などの環境要因がCOVID-19による影響を左右するとみられ、社会経済的に弱い立場の人に影響のしわ寄せが及ぶ。
EEAは、コロナ危機は環境課題への対応が急務であることを一層浮き彫りにしたとし、パンデミック対策として重視すべきは、持続可能ではない生産・消費システムの刷新だと指摘している。
【欧州環境庁】
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