【研究機関】2020.10.01 発表
科学的根拠に基づく目標イニシアチブ(SBTi)は、温暖化を1.5℃未満又は2℃より大幅に低く抑えるための「科学的根拠に基づく目標」(SBT)の策定や認定に関する金融機関向けの枠組を立ち上げた。現在、世界の約1000社(累計時価総額15.4兆ドル)がSBTの策定を約束し、うち480社以上がSBT認定を得ている。これまで金融機関向けのSBTの枠組はなかったが、すでに55の金融機関が科学的根拠に基づいた温室効果ガス(GHG)削減目標の策定を約束していた。金融版SBTの誕生で金融機関もSBT認定取得の機会を得ることになる。1.5℃目標に準拠してSBT認定を得るには、スコープ1とスコープ2の排出量(事業と購入エネルギー)を年平均4.2%削減する必要がある。また、スコープ3排出量(投融資)については資産クラスごとに所定の基準を満たす必要があるという。SBTi側は、「金融機関は低炭素経済への移行に貢献する企業に資本を振り向けることができる。今回の枠組はこの金融の力を際立たせるものだ」と説明する。
【世界資源研究所】
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