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【研究機関】2020.09.02 発表

世界気象機関、2020年の夏は、雪氷圏に修復できないほどの大きな傷跡を残したと発表

 世界気象機関(WMO)全球雪氷圏監視と国際雪氷圏気候イニシアティブは、2020年夏季の雪氷圏における極端な現象についてまとめた。2020年の夏は、雪氷圏に修復できないほどの大きな傷跡を残した。今後、気候変動下で極端現象は頻繁になるという。
 北極圏の2020年の夏は、6月20日に北緯67.55度のベルホヤンスクで38℃を観測するなど高温記録が続出した。7月30~31日に、カナダのミルン棚氷の43%にあたる81km2が氷塊分離し、大きな氷島が2つ形成された。島は南西へ浮遊し始め、航海や鉱山業は危険な状態にある。8月17日に、アイスランドで2番目に大きい氷帽のラングヨークトル氷河西端の氷河湖が決壊した。比較的小規模であったが、氷河後退による氷河湖の形成と洪水リスクの監視の必要性が喚起された。20世紀中に気温が2℃上昇したヨーロッパアルプスでは、8月6日、スイス、ヴァレー州のトゥルトマン氷河が突然2つに崩壊、分離し、30万m3が消失した。2年以上崩壊寸前だったイタリア、バレダオスタ州のプランパンシュー氷河は8月初めから融解が進み、最終的な崩壊は免れたが、50万m3以上が崩落した。中国のチベット自治区嘉黎県(ラリ県)では、7月25日、長期の豪雨によりモレーン湖が決壊した。
【世界気象機関】

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