【フィンランド】2020.08.11 発表
フィンランド環境研究所(SYKE)は、2020年夏の同国沿岸におけるカワウの監視結果として、カワウの巣が約2万5760確認され、年ごとの巣の数や増減幅に地域差があったり、オジロワシに捕食される被害が増えたりしてはいるものの、過去5年間の営巣中の個体数の変化は全体で数パーセント程度だと報告した。同国は自然環境保全法の下でカワウを保護しており、生態や種に関する基本情報を収集すべくカワウの監視を行っている。今回、国内83の島々で54のコロニーが確認された。規模が1000巣以上のコロニーは南海岸のポルヴォーから西海岸中部のムスタサーリにかけて広がっており、フィンランド湾地域とボスニア海(ボスニア湾の南半分)地域にはそれぞれ巣の約3分の1が、多島海地域には巣の約5分の1が集まっている。また、カワウのコロニーがオジロワシに襲われる被害の増加と、ひな鳥及び帰巣するカワウの減少も確認された。カワウの巣が内陸寄りに集中し、木々の間で営巣する割合が増加しているなど、営巣の場所や方法にも影響が出ているという。
【フィンランド環境研究所】
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