【イギリス】2020.07.02 発表
イギリス気象庁の科学者らは、世界の陸域気象極値のデータベース「HadEX(ハドレー極値データベース)」の更新版HadEX3を作成し、これに基づいて気候動向を分析した。HadEX3は、世界の観測所3万6000ヶ所以上から収集した1901~2018年の間のデータを29の気象極値指標(気温関係17、降水関係12)として提供する。分析結果は、地球温暖化に伴う熱波、豪雨など極端気象現象の強度、頻度、継続期間の増加を裏付ける。たとえば、世界的に高温の日数の増加がみられる。特に、南米熱帯域、アフリカ北部、アジアの広い地域で増加幅が大きい。これらの地域では、夜間高温の日数も10年間で8日以上増加、1970年代後半以降倍増した。降水量は気温ほど明確な傾向はみられないが、1961~1990年を基準とすると2%増加し、集中豪雨による降水量が年降水量に占める割合が増加しつつある。HadEXは、2006年に27指標で初公開され、これまで2013年に更新されている。
【イギリス気象庁】
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