メインコンテンツ ここから

[海外エコニュース一覧]

【研究機関】2020.06.23 発表

世界気象機関、北極圏で史上最高の38℃を記録と発表

 世界気象機関(WMO)は、2020年6月20日に北極圏シベリア東部にあるロシアのベルホヤンスク観測所で、観測史上最高の気温38℃を観測したと発表した。観測値は、WMO気象気候極値アーカイブの調査官による装置・技術の評価等諸情報を含めた検証の後、正式な値とされる。今回は検証前であるが、上空気温が同様に高温であることを勘案し暫定的に正式な観測値とされた。今後通常の検証プロセスを経る。
 シベリアの2020年5月は前例のない高温で、一部地域で平年を10℃上回った。冬季・春季を通じて高温が続いており、高温と乾燥のため森林火災が活発化している。平年を上回る気温は、2020年6~8月の間、北極圏の大部分で続くと予測される。
 ベルホヤンスク観測所は1885年からの日次観測データを保存する。これまでの史上最高気温は1988年7月25日に観測した37.3℃だった。
北極圏では、世界平均の2倍の速度で温暖化が進行する。現在、極値アーカイブには北極圏に関する項がなく、このたびの極端な観測値がカテゴリー新設の動きを促進する可能性があるという。【世界気象機関】

前のページへ戻る