【国連】2020.05.15 発表
国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター(UNEP-WCMC)は、ワシントン条約対象の動物(生体と製品)について、違法として国境で押収した量と合法的な取引量を比較した研究を紹介した。1980年代~2014年にアメリカに輸入された28種と2005~2014年にEUに輸入された20種について、押収量と合法取引量を比較した結果、平均でそれぞれ3対10、1対10であった。タイマイ、アオウミガメは押収量が合法取引量より多く、シラナミガイの貝殻とインドコブラの革製品の押収量は合法取引量に迫る。
折からの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行で、合法的、持続可能で安全な野生生物取引による感染症リスクの軽減を求める声が高まっている。本研究は、押収量から不法取引量を推定し、合法取引量と比較して取引の全体像を把握する端緒となる。また、対策を優先すべき種の特定やモニタリングなどに役立てることができる。
【国連環境計画世界自然保全モニタリングセンター】
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