【国際機関】2020.04.14 発表
世界気象機関(WMO)は、2020年4月上旬に南西太平洋の小島嶼諸国を襲ったサイクロン「ハロルド」による被害状況を報告し、WMOほか各国が実施に向け支援する早期警報システム等の防災プロジェクトの重要性を強調した。強い勢力のハロルドは、ソロモン諸島からバヌアツ、フィジー、トンガと南東へ進み、通過地域に暴風雨、洪水、高潮による甚大な被害をもたらした。ピークは4月6日のバヌアツ上陸時で、最大風速70m/s以上(ハリケーンの最上級区分のカテゴリー5に相当)であった。速報によると、バヌアツのサンマ州では住民の90%が住宅を失ったという。折から各国は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)緊急対策下にあり、サイクロン被害と感染防止の両面の対応を迫られた。フィジーは、感染防止のための制限措置に基づいて避難所の収容能力を決め、集会制限等も緩和しなかった。一方、バヌアツは、救援のため、集会と移動の制限を緩和した。フィジーは、WMOほかの協働イニシアティブである沿岸浸水予報実証プロジェクト(CIFDP)や突発的洪水ガイダンスシステム(FFGS)を利用して早期に警報を発し成果を確認した。【世界気象機関】
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