【EU】2020.02.03 発表
欧州環境庁(EEA)は、都市部の短距離移動には徒歩、自転車、公共交通が健康・環境両面で最善の手段であると、2019年版輸送・環境報告書で指摘した。都市の通勤や通学には電車や地下鉄等の主要交通手段のほかに、自宅から最寄り駅、下車駅から勤務先といった「最初と最後の1マイル」とよばれる短距離移動が伴う。こうした移動には、近年モバイルのアプリを利用したeスクーター(電動キックスケーター)や自動車のシェアリングが環境に優しいとして普及しつつあるが、実際には環境面の利点は乏しく、むしろ徒歩や公共交通の促進を妨げるという。
輸送はEUの温室効果ガス排出量の4分の1を占める。欧州委員会が2019年末に提案した欧州グリーンディールでは、EUの気候中立を実現するには輸送部門の排出を2050年までに90%削減する必要があるとしており、自動車から徒歩や公共交通への切り替えは不可欠である。EEAは、公共交通に接続した魅力ある都市空間を作り、交通ハブへの徒歩や自転車でのアクセスを容易、快適にするなど、都市にできる対策は多いとしている。【欧州環境庁】
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