【国際機関】2020.01.21 発表
世界気象機関(WMO)は、アフリカ東部でサバクトビバッタの大群が作物を食べ荒らし、食糧安全保障を脅かしていると報じた。2019年10月以降の広範囲におよぶ豪雨などの異常な気象・気候条件によって乾燥地に植物が生い茂り、サバクトビバッタの繁殖に適した環境が生まれた。現在サバクトビバッタの大群が、エチオピア東部、ソマリア及びスーダンの一部、エリトリア、ケニア北部で作物を食べ荒らしており、ウガンダ北東部、南スーダン南東部、エチオピア南西部にも大群が飛来する恐れがあるという。2020年6月頃までサバクトビバッタの繁殖に適した生態学的条件が続き、群れが更に増加する可能性があるという。国連食糧農業機関(FAO)は過去25年間で最悪の状況だとしている。
サバクトビバッタは通常アフリカ西部からインドまで20か国の砂漠に生息し、12種ほどのトビバッタのうち最も有害だとされる。典型的なサバクトビバッタの大群は1平方キロメートルあたり1億5000万匹もの個体で構成され、風と共に一日100~150キロメートル移動し、一日に2500人分の食糧を食べ尽くすという。【世界気象機関】
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