【EU】2019.12.11 発表
欧州環境庁(EEA)は、欧州海域における富栄養化の評価を実施し、改善傾向は見られるものの、2020年までに健全な海洋を実現するという目標の達成は困難であると報告した。評価は4つの海域(バルト海、黒海、地中海、北東大西洋)で行われ、240万平方キロメートルの海域について富栄養化のレベルを地図上で示した。評価対象となった海域の23%にあたる約56万3000平方キロメートルが富栄養化の問題を抱えているという。最も深刻なのはバルト海で、評価対象海域の99%で富栄養化が見られ、黒海53%、地中海12%、北東大西洋7%という結果となった。主に、人口が密集する沿岸部や農業活動が行われている土地の下流にあたる集水域に近接した海域で発生が顕著となっている。過去数十年にわたる栄養塩流入の削減の取組が奏功し、全体として富栄養化から徐々に回復しているが、脆弱な海域における一層の栄養塩流入削減が必要だという。【欧州環境庁】
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