【EU】2019.10.16 発表
欧州環境庁(EEA)は、欧州の大気質に関する最新報告書で、欧州の大気質は改善しているが、特に都市部では未だ大気汚染が健康と経済を脅かしていると報告した。微小粒子状物質(PM2.5)だけでも2016年に欧州41か国で約41万2000人の早死の原因になったという。2017年に長期的にPM2.5濃度が世界保健機関(WHO)のガイドラインを超えている観測所は69%に上った。大気汚染は、健康に有害なだけでなく、医療費増、農林業の収量減、労働生産性の低下など、経済的損失にもつながる。また、大気質、騒音、極端な気温は脆弱な人々に特に悪影響を及ぼしていることも示されている。一方、法的拘束力のある規制や地域の措置によって大気質の健康影響は改善しており、年による気象の違いの影響はあるものの、EUでは2016年にPM2.5が原因の早死は前年比で約1万7000件減少した。報告書では、欧州各地4000か所以上の2017年公式大気質データに基づき、PM2.5、二酸化窒素(NO2)、地表オゾン(O3)の3種の汚染物質ごとに健康影響が推定されている。【欧州環境庁】
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