【国連】2019.07.16 発表
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)は、国連食糧農業機関(FAO)の報告書「世界の食料安全保障と栄養の現状2019」を基に、世界の飢餓人口は増加して8億2000万人を超え、気候変動が紛争や経済的格差とともに食料不安の要因になっていると報じた。
報告書によると、飢餓人口は過去数十年で減少しつつあったが、ここ3年間は増加。現在、世界で約9人に1人が栄養不良の状態にあり、2030年までに飢餓をゼロにするという持続可能な開発目標(SDGs)の達成が一層難しくなっているという。また今回の報告書で新たな指標として設けられた、「栄養のある十分な食料」にアクセスできない人は、約13億人に及ぶ。報告書では、2030年までに飢餓や栄養不良を解消するのは困難だが、政治的コミットメントと大胆な行動、そして適切な投資があれば飢餓をなくすことは依然として可能だとし、今後の対策は規模だけでなく、多様な部門間の協力も強化する必要があると指摘している。
UNFCCCは、気候変動が食料不安に多大な影響を与えるなか、2019年9月にニューヨークで開かれる国連事務総長主催の気候行動サミット及びSDGサミットはこの2つの問題に対処する重要な機会になるとしている。【国連気候変動枠組条約】
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