【フランス】2019.05.28 発表
フランス生物多様性庁(AFB)は、地中海沿岸のアンティーブ湾・岬およびレラン諸島付近で実施していた、海底の古タイヤを回収するプロジェクトの第2期を終了した。同海域はEUの自然保護区ネットワーク、ナチュラ2000の一つであるが、当初、人工の礁を形成し地域の伝統的漁業を支援するものとして約2万5000本の古タイヤが海底に沈められた。しかしその効果はなく、海洋環境への悪影響が懸念されることから、2015年から回収の取組が進められていた。AFBによると、海洋生態系の均衡を取り戻し自然の機能を修復するため、ダイバーと船舶による回収作業を進めた結果、第1期、第2期を合わせ1万7900本余りのタイヤが回収された。探査したところ、タイヤは、海底の堆積物に埋没するか散逸したもの以外ほぼすべて回収できたという。回収したタイヤは陸上の工場に運びエネルギー生産に利用している。大規模な海中作業による回収はこれで終了するが、作業中の海水濁度モニタリングのデータを分析するなどして、残りのタイヤについても回収方法を検討するという。【フランス生物多様性庁】
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