【EU】2018.06.01 発表
欧州委員会は、花粉媒介昆虫の減少を食い止める「EU花粉媒介者イニシアティブ」を提案した。花粉媒介昆虫の1割が絶滅の危機に瀕しており、ハチやチョウ種の3分の1は個体数が減少している。EUでは作物や野草の5分の4は昆虫による授粉に依存しており、EUの年間農業生産の約150億ユーロは花粉媒介昆虫に直接支えられているという。花粉媒介者は、農業生産性の維持に加え、多様な食料源を支え、栄養に富む食生活を可能にしている。イニシアティブは、花粉媒介者の減少に関するデータを収集し、重要な生息地のリストを作成、EU生息地指令による加盟国の報告に基づき状態を評価する。また、最も絶滅が懸念される花粉媒介昆虫の生息地に対する行動計画の策定や、保全管理手法の特定など、減少の原因に対処する。農業食品部門などに保全の指針を提供し、学校に教育資料を配布することで、意識啓発にも取り組む。イニシアティブは、2020年までの短期措置と2030年までの長期展望を設ける。【欧州委員会】
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