【EU】2018.02.01 発表
欧州委員会は、安全な飲料水を将来にわたって確保するとともに、すべてのEU市民がその恩恵を得られるようにするため、飲料水指令の改正を提案した。改正案では、世界保健機関(WHO)の勧告に基づき、飲料水の安全性基準にレジオネラ菌、塩素酸塩など新たな項目を追加して安全性を高めた。また、貧困層を含め誰でも安全な水を利用できるような施策(公共スペースに飲料水の設備を設置するなど)を加盟国に求めている。さらに、市民に居住地域の飲料水に関する情報を利用しやすい形で提供し、水道水の安全性を周知する。水道水への安心感が高まれば、プラスチック製ボトル入り飲料水を買う必要がなくなる。これは、欧州市民には年間6億ユーロ以上の節約になるほか、プラスチック廃棄物を削減し循環型経済に貢献する。プラスチック廃棄物は海洋ごみの原因となっていることから、海洋環境の改善にもつながる。飲料水管理の強化で、漏水とCO2の排出の削減も可能だという。
この改正案は、安全な水を求める欧州の市民運動「Right2Water」に応えるものでもある。この運動は、安全な水は市民の権利だと訴え160万人の署名を集めた。【欧州委員会】
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