【フィンランド】2017.03.21 発表
フィンランド環境研究所(SYKE)は、フィンランドの陸水および海水の状態は効果的な水質保全措置によって過去数十年で全体的に改善しているが、依然としてマイクロプラスチック、気候変動、農場からの汚染負荷、有害物質などの脅威にさらされていると報告した。特に、マイクロプラスチックは水域に流入する量が多く寿命も長いため深刻な脅威となっている。マイクロプラスチックは化粧品や衛生用品、洗濯した衣類の合成繊維などが混入した都市下水や、タイヤや路面標示材の粉塵が混入した雨水に含まれ、水域に流出している。ヘルシンキの交通量の激しい道路では2010~2015年に一日当たり平均2万1000~3万5500台の車両が通行し、年間4~7トンものマイクロプラスチックが発生したと推定される。排水設備の改善や新材料の利用などの対策が必要だという。
SYKEは2017年にフィンランド独立100周年を記念して4部構成の環境報告書を公表する見込み。今回公表した水域の状態に関する報告書はその1つ目となり、循環型経済に関する2つ目の報告書が2017年6月に公表予定となっている。【フィンランド環境研究所】
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