イギリス気象庁（MetOffice）は、2017年の世界平均気温は1961～1990年の長期平均気温（14.0℃）より0.63～0.87℃（中央値0.75℃）、1981～2010年の同平均気温（14.3℃）より0.32～0.56℃（中央値0.44℃）高い見通しと発表した。イギリス気象庁が新たに導入したスーパーコンピューターを使い、大規模火山噴火等を除外した地球規模の気候変動要因を踏まえて予測したもので、2017年の世界気温も記録的な高温になるものの、エルニーニョ現象の衰えで、1850年以降の観測史上最高を記録した2015年、2016年を超えることはないとした。同気象庁は、2016年の世界平均気温に関し、強力なエルニーニョの影響で1961～1990年比で0.72～0.96℃（中央値0.84℃）高くなると前年に予測しており、世界気象機関による最新（2016年1～10月）の世界平均気温の偏差（0.86℃）とほぼ一致するとした。ただ、このうちエルニーニョの影響はわずか約0.2℃で、温室効果ガスの増加が主要因だとした。【イギリス気象庁】