【フィンランド】2016.12.01 発表
フィンランド環境研究所(SYKE)は、国内の様々な地域で気候変動が高齢者に及ぼす影響を示すマッピングツールを開発した。フィンランドでは今後数十年間に高齢化が著しく進むと想定されている。人は加齢とともに、夏季の異例の高温など極端な気象現象に適応する能力が低下するため、高齢者は特に気候変動の影響に脆弱だという。また、現在は冬季を通じて氷点下が続く北方地域では、温暖化によって路面が滑りやすい状況になり、怪我のリスクが高まることも懸念されている。特に独居の場合や医療・福祉サービスへのアクセスが困難な場合にリスクが高いと考えられている。マッピングツールでは、気候および社会経済的条件の指標を用いて高齢者にとってのリスクや将来の状況の変化を表示できる。ユーザーは、指標ごとの表示、複数の指標を組み合わせた表示を選択でき、自治体規模で変化を示す地図を生成できる。このツールは、変化する条件への適応措置を計画する責任を持つ意思決定者の意識向上につながると期待されている。【フィンランド環境研究所】
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