【国際機関】2016.11.15 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、パリ協定の目標を達成するには炭素回収貯留(CCS)技術が不可欠であるとする報告書を公表した。報告書は、CCS技術について、過去20年間の進展を振り返るとともに、世界の気温上昇を2℃未満に抑えるために果たしうる役割を検討している。これまでの実績からCCS技術はCO2を安全かつ永久的に貯留することが可能だと分析したうえで、政策介入がなければCCSプロジェクトへの投資機運が失われてしまうこと、及び目下のプロジェクト進捗状況は気候目標達成には不十分であることも指摘している。IEAのファティ・ビロル事務局長は「パリ協定の実施にはCCS技術の導入が必要であり、特に産業界において導入を迅速化することが不可欠だ」と述べる。報告書はまた、エネルギー部門が共有している取組強化とイノベーション推進の重要性にも触れ、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)などの多くの専門家がCCSとバイオエネルギーを組み合わせた技術(BECCS)の必要性を認識している、としている。【国際エネルギー機関】
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