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【アメリカ】2016.08.02 発表

アメリカ海洋大気庁、2015年の「気候の現状」報告書を発表

アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、世界62ヵ国450名超の科学者の協力による「気候の現状」年次報告書を発表した。報告書によれば、2015年の気温は少なくとも19世紀半ば以降で最高となり、これは1950年以降最強クラスのエルニーニョ現象が、長期にわたる地球温暖化と重なった結果だという。二酸化炭素(CO2)やメタンなどの主要な温室効果ガスの濃度も過去最高で、CO2の平均濃度は2014年比で2.2ppm増加して399.4ppmとなった。地表気温、海面水温は、過去の平均をそれぞれ0.76−0.83°F(0.42−0.46℃)、0.59−0.70°F(0.33−0.39℃)上回り過去最高を記録。海洋上層熱容量も過去最高だった。海水位は、衛星による観測を開始した1993年に比べ、約2.75インチ(70ミリ)上昇して観測史上最高を記録した。熱帯低気圧は過去の平均を大幅に上回り101件発生。北極圏では、地表気温が過去の平均を2.2°F(1.2℃)上回り、過去最高を記録した2007年、2011年に並んだ。また最大海氷域面積が衛星観測史上最少となり、最小海氷面積は史上4番目に小さかった。この報告書はアメリカ気象学会会報の特別補足情報として発行される。

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