【国際機関】2016.07.28 発表
国際エネルギー機関(IEA)と北欧エネルギー研究所(Nordic Energy Research)は、北欧諸国は2050年までに炭素中立に近いエネルギーシステムを実現し、クリーン電力の輸出によって欧州の脱炭素化に貢献できる可能性があると報告した。これを実現するには、輸送部門の構造改革、産業排出を削減する革新の加速、出力が変動する再生可能エネルギーを高いシェアで利用するエネルギーシステムの柔軟性が必要だという。北欧諸国は電力網と市場における連携によって既に電力供給の87%の脱炭素化を達成しており、現在の電力単位当たりのCO2排出は「エネルギー技術展望」の世界の気温上昇を2℃に抑えるシナリオで2045年までに世界が達するべきレベルにあるという。両機関は、「2050年までにエネルギー関連のCO2排出を1990年比で85%削減する」という北欧諸国にほぼ共通する気候目標を達成する技術的および経済的可能性を評価。北欧の炭素中立のシナリオは技術的に実現でき、必要となる投資増も対処可能な範囲であるという前向きな結果が得られた。
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