【国連】2016.07.28 発表
世界気象機関(WMO)は、2016年第3四半期にラニーニャ現象が発生する可能性があるが、その規模は小さく、2010~2011年に発生した中~大規模のラニーニャや、収束したばかりのエルニーニョの勢力には及ばないと予測した。エルニーニョとラニーニャは、熱帯太平洋における大気と海洋の相互作用の対となる現象(この変動はエルニーニョ・南方振動(ENSO)と呼ばれる)である。エルニーニョの間に降雨量が少なかった地域はラニーニャの間に降雨量が多くなるなど、世界各地で気象と気候に逆の影響を及ぼす。2015年に発生した過去最大規模のエルニーニョは、その温暖化効果により、長期にわたる地球全体の記録的高温の要因となったが、2016年5月に収束し、現在までENSOは中立の状態に留まっている。エルニーニョの後には必ずラニーニャが発生するわけではないが、これまでに発生した複数の例がある。WMOによると、2016年第3四半期にラニーニャが発生し、2016年を通じて継続する確率は50~65%、2016年にエルニーニョが再発生する可能性はほぼないという。
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