【国連】2016.07.20 発表
国連環境計画(UNEP)の国際資源パネル(IRP)は、世界の原材料使用量は1970年の220億トンから2010年の700億トンへと約3倍に増加したと報告した。先進国は最貧国と比べると平均10倍多くの材料を消費している。住居、移動手段、食料、エネルギー、水を現在の方法で使い続ければ、地球全体で2050年までに年間1800億トンの原材料が必要になるという。世界の材料使用量は、2000年以降中国などの新興経済国で産業および都市が大きく変化し、鉄、鋼、セメント、エネルギー、建築資材が大量に必要になったことから急増した。世界の材料効率は1990年以降大きく改善しておらず、2000年頃から低下しているという。これは、生産の舞台が日本、韓国、欧州などの材料効率の高い国から中国、インド、東南アジアなどの材料効率の低い国へ移行したためだという。IRPは、材料効率を高めるだけでなく、資源の採取と利用の社会的および環境的コストを反映させるため原材料の採取に価格を設定することを推奨している。
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