【国連】2016.07.18 発表
国連食糧農業機関(FAO)は、「世界森林白書(SOFO)」を発表し、農地への転換が依然として森林破壊の最大の要因であり、持続可能な農業システムの構築、食糧安全保障の改善を実施するためには、農業と林業の積極的な連携を促進することが急務であると訴えた。SOFOによれば、1990年以降、効果的な法的枠組み、土地利用変更の規制措置、持続可能な農業と林業のための政策インセンティブなどにより、コスタリカ、ベトナム、チュニジアなど20か国以上が、森林被覆を維持・拡大させつつ、国家レベルでの食糧安全保障の改善に成功したという。これは、森林を伐採しなくても食糧増産は可能であることを証明している。ミューラーFAO林業政策・資源部長は「食糧安全保障は、森林を犠牲にした農業拡大でなく、農業集約化や社会的保護などの措置により達成できる」と語った。森林は水循環、土壌保全など、食糧増産のための重要な生態学的機能を有しており、持続可能な農業において主要な役割を担うとともに、食糧安全保障推進のための多くの可能性を持っている。
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